家計が苦しい40代へ|努力不足ではない2つの構造

✔ 40代になっても生活が楽にならない
✔ 浪費してないのに家計がなぜか苦しい
✔ 「自分の努力が足りないのか」と
 責めてしまうことがある

もし、これらに一つでも当てはまるなら、
この記事はあなたのためのものです。

家計が苦しいとき、
多くの人は無意識に
自分を責めてしまいます。

でも、本当にそうでしょうか。

私は現在39歳です。
同世代の方と話す中で、
「真面目にやってきた人ほど苦しくなっている」という共通点を強く感じてきました。

そこには、
個人の努力ではどうにもならない
構造的な課題があります。

この記事では、
「なぜ真面目に働いても生活が楽にならないのか」を感情論ではなく、事実ベースで整理します。

最後まで読むことで、
これまで自分を責め続けてきた人が、
「責める」から「考える」へと視点を切り替え、前向きに行動できる状態になるはずです。


家計が苦しい40代を追い詰める「努力不足」という言葉

――雇用・奨学金・自殺者数から考える

・努力が足りない
・昔はもっと大変だった
・今は甘すぎる
・苦労は買ってでもしろ

私が若い頃から、
こうした言葉は当然のように
使われてきました。

お気楽な言葉ですねw

経験の少ない若者にとって、
これらの言葉は反論しづらく、
受け入れてしまいがちです。
非常にずるい言葉だと私は感じます。

しかし私は、
家計や人生設計の相談を受ける中で、
どうしても強い違和感を持つようになりました。

なぜなら、
真面目に働き、無駄遣いをせず、
将来のことを考えて行動している人ほど、
むしろ苦しんでいるように見えるからです。

この生きづらさは、
本当に「個人の頑張り」だけで
説明できるものなのでしょうか。

そう考えると、
決してそれだけでは説明できないと、
私は強く感じています。

むしろ、
こうした言葉によって、
特に若い世代、そして今の30代・40代が静かに追い詰められてきたのではないか。
そう思うのです。

もちろん、
この記事は世代間の対立を煽りたいわけではありません。

事実を事実として整理し、「自分のせいだ」と感じ続けてきた30代・40代の現役世代が、もう一度前を向くための材料をお渡ししたいと思って書いています。

時代の前提が変わった時期がある

2000年代初頭、小泉純一郎政権の時代に、
日本の社会は実はダイナミックに動いたのです。

重要なのは、
特定の政策の善悪ではありません。

当時は銀行の不良債権問題が深刻化し、
日本経済は強い停滞感を抱えていました。

その打開策として
「構造改革によって停滞を打破する」というスローガンが掲げられ、社会全体が期待と熱気に包まれました。

これが、いわゆる「小泉劇場」です。

このとき社会の前提が
静かに切り替わったことに
あなたは気付きましたか。

✔ 雇用は守られる→使われる
✔ 教育は社会投資→個人の自己投資
✔ 生活リスクは社会全体→個人の自己責任

この変化は、制度だけでなく、
空気としても定着していきました。
ここからは、
今でも私たちの生活に禍根を残している
2つの構造的な変化を見ていきます。


① 非正規雇用が「普通」になった

2000年代以降、
派遣・契約・パートといった非正規雇用が
急増しました。

非正規雇用は、

  • 賃金が低い
  • 雇用が不安定
  • ボーナスや退職金がない
  • 将来設計が立てにくい

という特徴を持ちます。

努力しても生活が安定しない働き方が、
例外ではなく当たり前に
なりました。

基本的な考え方として
「フルタイムの非正規雇用」という言葉は
おかしいと思いませんか。

短時間労働や臨時職員なら理解できますが
常時雇用されているフルタイムが
非正規社員として使えるというのは
企業にとっては非常に都合がいい
のです。

正社員で雇う理由がなくなったとも言えます。

構造的に正社員として雇うより
非正規で回れば利益は
大きくなるから当然です。

② 貸与型奨学金という人生初期の負担

同じ時期、奨学金の中心は
給付型ではなく貸与型へ

移っていきました。

その結果、多くの若者が社会に出た瞬間から
借金を背負うことになりました。

金融の前提では、
返済能力があってはじめて借金できます。
それが学生自身が働く前から
借金を背負って社会に出るのです。

奨学金を利用している
大学卒の利用率は45.2%と言われています。
貸与型奨学金利用者の奨学金借入総額は、
平均値344.9万円(中央値312.1万円)というデータもあります。

※上記の数値は労働者福祉中央協議会の調査データをもとに整理しています。
労働福祉中央協議会【高等教育費や奨学金負担に関するアンケート2024】

この負担は、結婚や出産、
住宅取得といった人生の選択に、
確実に影響しています。

自殺者数が示す現実

1998年以降、日本の自殺者数は急増し、
2000年代を通じて高い水準で推移しました。

この転換期に爆発的に増加し
3万人を超え10年以上続きました。

一日おおよそ100人と考えると
異常値と言わざるを得ません。

そしてこの時期の転換で、「失敗は自己責任」という空気が同時に広がったことが無関係とは言い切れません。

出典:警察庁「自殺統計」(厚生労働省 自殺対策推進室作成資料

これは甘えの話ではない

私は自助努力を否定したいわけではありません。
むしろ、自助努力が報われる社会であってほしいと思います。

問題は、努力する前提条件が壊れていることです。

それでも、工夫で報われる余地はある

賃金が低いからといって、
必ずしも経済的に報われないとは限りません。
私自身も月収10万前後の時代がありましたので自信を持って言えます。

同じ収入でも、

  • お金の減り方
  • 不安の大きさ
  • 将来の選択肢

は、工夫次第で大きく変えられます。
そのために必要なのが、
お金の勉強なのです。

制度や仕組みを知り、家計を整理するだけで、
状況が改善するケース
は少なくありません。

簡単とは言えませんが、お金の勉強や家計改善は報われる可能性が極めて高い手段だと思います。

頑張っている人にこそ伝えたい

真面目に働き、
耐えながら生きている人ほど、「知らないことで損をしている」ことがたくさんあります。

これは能力の問題ではありません。
知って行動するかどうかです。

だから私は、
頑張っている人にこそ、
お金の勉強をしてほしいと思っています。

そして、
サポートが必要な時は
いつでも頼ってほしいと考えています。

ボッタクリビジネスの横行、非正規労働者への差別が普通に起こっている現実を私は腹立たしいと思っています。

でも、
頑張っている人が報われる余地は、
まだ残っています。

一人で抱え込まなくていいのです。

正しく努力すれば、
現実は少しずつでも着実に変わっていきます。